2010年03月11日

瞳を閉じてみる夢 猫は涼しい風の通り道を知っている

江戸と東京が混じったような景色の中。


線路に沿うように横長の2階建てのアパートいうか長屋というか。

2階が6部屋
1階が8部屋。

1階の2部屋が2階までの吹き抜けになっている。
沿線の電車は2両編成で普段うるさくも感じない。

この町自体に段々活気がなくなって
落ち葉が散るように入居者が減った。

今は自分たちが集まるこの碁会所と
2階に一人女の子が住んでいるくらい。

僕らは集まっても石なんか置きもしないから
碁会所の頑固親爺はいろいろ文句を言うが

僕ら以外には近所の爺さんくらしか来ないし
言われても気にしないので居心地がいいのだ。

今日もママチャリやらサンダルやらで気ままに集う。

粉ジュース(コレがあるのもココのいいところだ)を
コップに溶かしながらあれやこれや話しは止まない。

家業の鉄工所を継いだ友達は
ココのほうがはかどると言いつつ
何かの構造計算を書き付けている。

今は水道管工事の仕事をしている
数学好きの友達が横から覗き込む。

大店の跡取り息子の友達は今日も気前よく
差し入れの大福をおやつに持ってきて呉れた。
(もっとも、彼自身で大半食べちゃうんだけど)

別の友達は「情熱を注げるものがない」と言い
「闘牛(牛相撲)の牛を皆で育てないか?」等
適当な思いつきをぶち上げてはスルーされる。

自分はそれらを見てるのが楽しい。


一度、2階の女の子と挨拶をしたことがある。

古い木造モルタルアパートなんて
似合わないようなキレイな女の子。

門前通りの料亭に通い奉公しているのだとか。

この古い建物の雰囲気がすきなんだそう。
側を通る電車の音も落ち着くんだそうな。

出来る限り持ち物を減らして整理して飾って
2階の自分の部屋をお店にしているのだそう。

コンピュータで作った自分の音楽と
紙を漉いて押し花や絵を描いた葉書。

休みの日にだけ開店する小さなお店。

もちろんお金が儲かるための商売ではないけれど
自分の作ったものを楽しんでくれる人とのやりとり

そういうやりとりが好きなのだそうだ。

コンピュータなんて持ってる人、初めて見るよ。

ポテトチップの『戦国武将名刀名槍カード』とか集めてないかな。
(自分は激レアの本田忠勝公所有の”蜻蛉切”も持ってるのだ)

戦国武将駿馬名馬シリーズは挫折したから
その話になったら、適当にお茶を濁そうっと。

2階のその子のお店に行ってみたいけれど
なんとなく恥ずかしいような気もしてしまう。

そう思いながらひんやりすべすべした
白い碁石をぱちぱち合わせてみたり。

親爺が今日もヒマだと大あくびをしたその時
馴染みの野良猫がひょいと顔をのぞかせた。



おまけ【囲碁ルール】





ラベル: 江戸 友達 東京
posted by 08 at 15:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 瞳を閉じて見る夢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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